費用が見えないことへの不安
探偵に相談したいと思っても、「一体いくらかかるのか分からない」という不安が、最初の一歩をなかなか踏み出せない理由になっていることがあります。
事務所によって料金の出し方もさまざまで、どう比較すればよいのか分からないという声もよく聞かれます。
この記事では、費用の相場と、料金体系の違いについて分かりやすく整理します。
全体の相場感
浮気調査にかかる費用は、全体の平均で40万円前後とされています。
ただし、これはあくまで目安で、目的や調査内容によって10万円〜100万円以上まで大きく幅があります。
目的別の目安を整理すると、次のようになります。
| 目的 | 金額の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 事実確認だけしたい | 15〜30万円 | 短期調査(1〜2日程度) |
| 離婚調停・交渉に使いたい | 50〜80万円 | 複数回にわたる調査 |
| 慰謝料請求・裁判で使いたい | 70〜100万円以上 | 長期にわたる調査 |
何のために調査するのかによって、必要な調査の量が変わり、それがそのまま費用の差になって表れます。
まずは自分の目的をはっきりさせておくと、見積もりを受け取った時に判断しやすくなります。
目的があいまいなまま相談すると、事務所側も見積もりを出しにくくなってしまいます。

料金体系の違い
探偵事務所の料金体系は、主に次の3つに分けられます。
| 料金体系 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 時間料金型 | 使った時間分だけ支払うシンプルな体系 | 調査期間が短く済みそうな人 |
| パック料金型 | 「20時間で30万円」のように割安に設定 | 数日〜数週間の調査が見込まれる人 |
| 成功報酬型 | 証拠が取れた場合のみ報酬が発生 | 確実性を重視したい人 |
時間料金型は、調査が早く終われば費用を抑えられる一方、長引くと想定より高くなることがあります。
パック料金型は、あらかじめ総額が分かりやすい反面、短時間で済んでも料金は変わりません。
どちらが向いているかは、調査対象の行動パターンがどれだけ読みやすいかによっても変わってきます。
契約前に、自分の状況にどちらが合っているか、事務所に相談してみるとよいでしょう。
調査員の人数と時間単価
調査費用の大きな部分を占めるのが、調査員の人数と稼働時間です。
- 調査員1名:1時間あたり6,000〜15,000円ほど
- 調査員2名:1時間あたり12,000〜30,000円ほど
- 調査員3名:1時間あたり18,000〜45,000円ほど
1名だけでの調査は費用を抑えられますが、対象者を見失うリスクが高くなるため、あまりすすめられていません。
2名体制が、精度と費用のバランスをいちばん取りやすいとされています。
東京都内では、2名体制で1時間あたり15,000〜20,000円ほどが目安とされています。
地域によっても相場は変わるため、複数の事務所であらかじめ確認してみることをおすすめします。
費用以外にかかる諸経費
見積もりを見る時は、基本の調査料金以外の項目にも注意が必要です。
- 車両代(1日あたり1〜2万円ほど)
- 交通費・宿泊費
- 撮影機材や施設の利用料
- 調査報告書の作成費用
「調査料金は安かったのに、諸経費で総額が膨らんだ」ということもあります。
見積もりを受け取ったら、総額でいくらになるのかを必ず確認しておきましょう。
費用を抑えるための工夫
限られた予算の中で調査を進めたい時は、次のような工夫が役立ちます。
- 対象者の行動パターンを、事前にできる範囲で記録しておく
- 「絶対に押さえたい場面」を絞り込んで伝える
- 複数の事務所から見積もりを取り、比較する
- 時間料金型とパック料金型、両方の見積もりを聞いてみる
情報が具体的であるほど、調査の的が絞りやすくなり、無駄な稼働時間を減らせます。
「とりあえず全部調べてほしい」ではなく、優先順位を伝えることが、結果的に費用を抑えることにもつながります。
支払いのタイミングと方法
費用面で見落とされがちなのが、支払いのタイミングです。
- 契約時に全額を支払う「一括前払い」
- 着手金と成功時の報酬を分ける「分割型」
- 調査終了後にまとめて支払う「後払い」
事務所によって採用している方式が異なり、手元の資金状況によって向き不向きが変わります。
まとまった資金をすぐに用意できない場合は、分割に対応している事務所を探すという選択肢もあります。
クレジットカードやローンに対応している事務所もありますが、金利や手数料が別途発生することもあるため、総支払額をよく確認しておきましょう。
「月々の負担を減らせる」という説明だけで決めず、最終的にいくら支払うことになるのかを必ず確認してください。
追加料金が発生しやすい場面
契約時の見積もりだけで安心せず、どんな時に追加料金が発生するかもあらかじめ確認しておきたいポイントです。
- 想定より対象者の行動が読みにくく、調査時間が延びた場合
- 遠方への移動が必要になった場合
- 深夜・早朝など、特殊な時間帯の調査が必要になった場合
- 途中で調査対象や調査内容を追加した場合
「延長する場合は、いくらかかるのか」を契約前に確認しておくと、想定外の出費に慌てずに済みます。
延長の判断を誰がするのか(依頼者の同意が必要か)も、あわせて聞いておくと安心です。
見積もりを比較する時の視点
金額の大小だけで選ぶと、あとになって後悔することもあります。
- 総額に含まれる項目が、事務所ごとにそろっているか
- 追加料金が発生する条件が明確か
- 安さだけを強調していないか
極端に安い見積もりには、あとから追加請求される仕組みが隠れていることもあります。
金額だけでなく、説明の丁寧さや、内訳の明確さもあわせて比較してみてください。
費用は決して小さな金額ではありません。
納得できるまで質問し、自分にとって適正だと感じられる事務所を選ぶことが、後悔しない調査につながります。
探偵費用は慰謝料に含められることもある
支払った探偵費用が、そのまま無駄になるわけではないケースもあります。
慰謝料請求の際、探偵費用の一部が損害として認められることがあるためです。
- 相手が不貞行為を認めておらず、証拠が探偵調査以外になかった場合
- 調査によって初めて不貞の事実が明らかになった場合
こうした「探偵に頼まなければ証明できなかった」と言える状況であれば、費用の一部が損害として認められる可能性があります。
一方で、すでに本人が認めていた、他に十分な証拠があったといった場合は、認められにくいとされています。
必ず全額が戻ってくるわけではないという前提は持っておく必要がありますが、費用を考える際の材料のひとつにはなります。
この点も含めて、契約前に事務所や弁護士に確認しておくとよいでしょう。
慰謝料請求そのものを考えていない場合でも、こうした知識を持っておくことは無駄にはなりません。
状況が変わって請求を検討することになった時、落ち着いて判断できる材料になります。


